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手造り鍛造の現場

刃物(草刈りがま)の出来るまで(1) 【鍛造】

山形の打刃物が、粘りがありとても切れ味が鋭いのは、
すべてが鍛造の工程を経て生産されているからです。

まず材料を手打ちのハンマーで叩きながら原型を形作ります。
材料は軟鉄と鋼鉄を8対2の割合で2層にしてあります。

次に、ベルトハンマーを巧みに操り、形、厚さを整えていきます。
現在の工業技術では、整形だけならプレスの方が断然早いし安価です。しかし、敢えて力と技術の必要とされる、手作業による鍛造で刃物を作るということは、単に延ばす、曲げるいう工程のためだけではありません。
2層に張り合わせられた軟鉄と鋼鉄は、叩くことで、しっかりと接合され、粘りと張りが出てくるのです。
使いやすい刃物は、しなやかに曲がり、またもとの状態に戻るという特性を持ちます。ただ硬いだけの刃物では脆くなってしまうのです。

職人の技により、ハンマーだけで、刃物へと形作られていきます。鉄が意志を持っているかのごとく、材料を刃物へと形作ります。その製品の誤差は、わずか2ミリ以内です。

鍛造の仕上げは、やはり職人の腕です。
ベルトハンマーでの凹凸が、手作業により滑らかな曲面を形成していきます。

刃物(草刈りがま)の出来るまで(2)【研ぎ】

  荒研ぎ

まず、目の粗い砥石で全体の形状を整えます。
この時に、2層になった軟鉄の部分を削って、ハガネ(鋼鉄)の刃の部分を露出させます。
火花のダイナミックなイメージとは裏腹に、神経を使う作業です。
  中研ぎ

更に刃先全体に、均一にハガネが出るように注意を払いながら、中目のグラインダで研ぎます。

  仕上げ

さらに切れ味を高めるため、目の細かい砥石で刃先を仕上げます。
この刃付けの作業には、相当な熟練が必要とされます。
まさに『職人の技』の見せ所です。